犬を家族に迎えたら、いつか一緒に旅行へ行こうと楽しみにしている飼い主さんも多いでしょう。とはいえ、はじめての旅行は心配なこともありますよね。

• 愛犬との旅行はいつから行かれるの？
• はじめての犬連れ旅行で注意することは？
• 必要な持ち物はなにがある？
• 旅行先や宿泊先選びのポイントは？
• トラブルが起きたらどうしたらいい？

この記事では、失敗しない旅行デビューのために必要な情報を徹底解説。旅行の準備や必要なグッズ、旅行先選びや旅行中のトラブル対象法をご紹介します。旅行やお出かけにぴったりのおすすめ犬服もピックアップしているのでお楽しみに！

愛犬の旅行デビューはいつから行ける？

ワクチン接種

旅行デビューの目安は、生後６ヶ月です。その理由は、旅行へ行く時に必須条件となるワクチンの接種が終了するのがこの時期だから。犬種によって異なりますが、ワクチンプログラムが終了するのが生後4〜5ヶ月、接種後体調が落ち着くまでに１ヶ月程度必要です。子犬は免疫力も低く抵抗力も弱いため、愛犬を感染症などのリスクを避けるためにもワクチンプログラムが終了するまでは旅行は我慢しましょう。

混合ワクチンの接種と狂犬病予防接種の証明書の提示が必要な宿泊施設も多いので、旅行の時には接種証明書のコピーを準備してください。シニア犬や病気で接種できない犬ででも、抗体検査の結果証明書があればOKという施設も多いので事前に確認しておきましょう。

旅行前には、フィラリアの予防とノミ・ダニ対策の薬も処方してもらうのも忘れずに！

トイレのしつけ

旅行先でそそうしないように、旅行デビューの前にトイレのしつけをしておきましょう。旅先では、宿泊施設はもちろん、食事をするお店や観光地などでおしっこをさせてはいけません。不安な場合はマナーパンツやマナーベルトを装着すると安心です。

社会化トレーニング

旅行では、はじめての場所へ行ったり、知らない人や他犬に出会う機会が多くなります。興奮して飼い主の声が届かなくなったり、恐怖心でパニックになったりしないように、社会化トレーニングをして旅行を楽しめるような土台作りをしてあげましょう。

社会科トレーニングと合わせて、「おすわり」「まて」などの基本的なしつけも必要です。

クレートトレーニング

旅行先への移動や宿泊先での寝床にもなるクレートは犬連れ旅行の強い味方です。クレートトレーニングができていると、愛犬も「ここは安心できる場所」と覚えているので安心して過ごせるため、旅行のストレスが軽減されます。

愛犬との旅行｜注意点

体調管理

旅行へ行くのが待ち遠しいと思いますが、ワクチン接種直後の旅行は避けましょう。ワクチン接種後は免疫力が弱くなっているため、旅行は犬の身体への負担がかかってしまいます。また、旅行へ行く前は愛犬の様子をしっかり観察して、体調が悪そうなら旅行を延期・中止する決断も必要です。

普段と違うことはしない

愛犬にとっても、はじめての旅行は大イベントです。旅行前・後はストレスがかからないように、できるだけいつも通りに過ごしてリラックスさせてあげましょう。例えば、旅行直前にトリミングへ行く、ペットフードを変える、ペット向けのイベント会場へ連れていくなど、愛犬に負担になることは旅行の前・後は避けるとよいでしょう。

ヒート中は旅行へ行かない

女の子の場合、ヒート中のタイミングでの旅行は避けましょう。早い犬の場合は生後6ヶ月頃にヒートを迎える子もいます。ちょうど旅行デビューのタイミングと重なってしまう可能性もありますが、ヒートがはじまったら旅行は延期して体調が落ち着いてから計画を立て直すとよいでしょう。

乗り物酔いしやすい体質か確認しておく

旅行でいきなり長距離移動させると、愛犬の負担がかなり大きくなりストレスがかかってしまいます。乗り物酔いしやすい犬の場合は、体調を崩して旅行を継続するのが難しくなってしまうことも。はじめて旅行に連れて行く時は、旅行で使う交通手段に慣れさせておいてあげましょう。乗り物酔いしやすい犬の場合は、旅行前に動物病院で相談して予防薬を処方してもらってください。

旅行の時期と気温のチェック

子犬は成犬と比べて体温調節が上手にできません。旅行先は、愛犬が楽に過ごしやすい地域を選びましょう。暮らしている地域との気温差が極端に大きい場所へ旅行する場合は、マットや犬服などでしっかり体調管理をしてあげてください。真夏の暑い時期に涼しい地域へ旅行する場合、移動中の熱中症対策も忘れてはいけません。体温調整のできる犬服や保冷グッズなどを使って、快適に移動できるようにしてあげましょう。

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愛犬の旅行デビューに必要な持ち物

証明書類のコピー

旅行中は、混合ワクチンの接種と狂犬病予防接種の証明書のコピーを携帯しましょう。宿泊先だけでなく、ドッグランでも提示を求められることがあります。

食べ慣れたフードとおやつ・水

はじめての旅行は、楽しくてもストレスがかかっています。食べ慣れない食事で体調を崩さないように、食べ慣れているドッグフードを持参しましょう。ドライフードなら、一食分ずつ小分けにしてジッパー付き保存袋に入れておくと衛生的で与える時にも便利です。

おやつも食べ慣れたものを用意しましょう。すぐに取り出せるようにお散歩バッグや車のポケットなど、小分けにしておくとスグに取り出せます。脱水症状を起こさないように飲料水も忘れずに！一体型のボトルが便利です。

お気に入りのおもちゃや使い慣れたマット

知らない土地やはじめての長距離移動など、旅行デビューには不安な気持ちになるシーンが多くあります。お気に入りのおもちゃや使い慣れたマットなど、愛犬が安心してリラックスできるものを持っていってあげましょう。

使い慣れたベッドや食器

最近は用意されている宿も多くありますが、安心して過ごせるように使い慣れたベッドがあるとよいでしょう。犬の性格によっては、食器が変わると食事をしてくれないという子もいます。はじめての旅行では、食器も持参しておくと安心です。

エチケットグッズ

マナーパンツやマナーウエアの他、トイレシート、ウェットティッシュ、うんち袋などのエチケットグッズを持っていきましょう。

常備薬

常備薬がある犬は、忘れないように用意しておきましょう。旅先でトラブルがあって、帰宅がずれてしまってもよいように、2〜3日分余分に用意しておくとよいでしょう。

クレートやキャリーバッグなど

移動用としてだけでなく、クレートに慣れている犬は寝床としても使用できます。観光地では、キャリーバッグに入っていると一緒に入れる場所も多いので、用意しておくと行動範囲が広がるでしょう。

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迷子札

万が一、愛犬が逃げてしまった時のために、飼い主さんの緊急連絡先の入った迷子札をつけておきましょう。

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小さなコイン型の丸いプレートが可愛い迷子札です。絵柄の中に愛犬の名前や電話番号などを 入れて、貴方だけの1枚をお作りします。

愛犬の旅行デビュー｜失敗しないプランの立て方

行き先の決め方

旅行デビューで楽しい思い出ができると、犬は旅行が大好きになります。逆に、嫌な思いをしてしまうと旅行が苦手になってしまうかもしれません。はじめての旅は、愛犬の性格に合わせて行き先を選びましょう。

外で遊ぶことが大好きな犬ならアウトドアやキャンプ、他の犬と遊ぶのが好きな犬ならドッグランが充実している施設や宿、甘えん坊の犬なら敷地内でずっと一緒に過ごせるグランピングなどもいいですね。

行き先を決める場合、目的だけでなく移動距離も大切です。はじめての旅行はあまり遠出せず、移動距離があまり多くないエリアで探すとよいでしょう。

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宿泊先の決め方

愛犬と泊まれる宿が増えましたが、宿泊条件はさまざまです。はじめての旅行の場合、できるだけ飼い主さんと一緒にいられる宿の方が、愛犬の負担が少なくなります。いつも飼い主さんと一緒に寝ている犬ならベッドに乗ってもOK の宿、お留守番させずに済むように食事会場も同伴OKかお部屋食が選べるところなら安心です。

音に敏感な犬の場合は、コテージなどの一棟貸しの宿や離れのお部屋がおすすめ。他犬が苦手な子の場合は、プライベートドックランつきの宿もいいですね。旅行が大好きになってくれるように、愛犬の性格に合わせて宿泊先を選んであげましょう。

交通手段の決め方

●車移動

はじめての旅行におすすめなのが、マイペースに動ける車移動です。愛犬の様子を見ながらこまめに休憩をとれる他、臨機応変にコースを変更することもできます。万が一そそうしてしまっても、すぐに対応できます。犬は酔いやすい動物なので、はじめての旅行はうねりの多い山道や信号の多い道を避け、できるだけフラットな道で行かれる場所がおすすめです。旅行でいきなり長距離移動するのではなく、近所をドライブして車での移動に慣れさせておいてあげましょう。

IDOG&ICAT ドライブベッド

愛犬との車でのお出かけにピッタリの車内設置用ドライブベッドです。このまま室内に持って行けば普通のベッドとしてもご利用いただけるので、宿泊先でも大活躍。

●公共交通機関
バスや電車などの公共交通機関では、クレートなど全身が入った状態で乗車できるところもあります。会社によって利用規約が異なるため、事前に確認しておきましょう。公共交通機関での移動中はクレートから出られないため、クレートトレーニングは必須です。旅行前に短い距離でのお出かけを練習して、乗り物に乗ると楽しいことがあると覚えてもらうと良いでしょう。クレート内は空気がこもって気温が上昇してしまうこともあります。クースマットなどを使って、快適に過ごせるようにしてあげてくださいね。

IDOG&ICAT クールジェルマット

W冷感と4層構造でひんやり感ワンランクアップ もっちり感触が心地良いクールジェルマットです。約1.5cmの厚みの冷感ジェルがペットの身体に優しくフィットしてクールダウン効果をします。

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●飛行機

一部の航空会社では機内搭乗できますが、基本的にはペットは飼い主と同じ便の貨物室預けとなります。ケージは各社の規定があるので、かならず事前に確認してください。短頭種など搭乗不可の犬種もあるので注意が必要です。はじめての旅行は愛犬にとっても不安なことが多いものです。飼い主さんと離れての空の旅は、大きなストレスがかかってしまう可能性もあります。飛行機での移動は、旅行に慣れてきてからの方が安心でしょう。

コースの決め方

犬連れ旅行は、予定通りにいかないことも多くあります。コースは複数候補を用意して、ギッシリと予定を詰め込まず、ゆったりとしたスケジュールを組みましょう。

動物病院の場所をチェック

環境の変化で体調を崩したり、思わず怪我をしてしまったりすることもあります。宿泊先や観光予定の近くにある動物病院をチェックしておきましょう。その際、休診日や診療時間を確認しておくのを忘れずに！

旅行先でのトラブル対処方法

準備しているつもりでも、旅先では思わぬトラブルが起きることもあります。そんな時に慌てないためにも、事前に対処方法をイメージトレーニングをしておくことで、スムーズに対応できます。飼い主さんが慌ててしまうと、愛犬も困ってしまってストレスがかかってしまいます。せっかくのはじめての旅行、気持ちを切り替えて楽しめるように、想定できるトラブルを知っておきましょう。

トイレ以外でおしっこしてしまった

トイレトレーニングができていても、環境が変わってストレスを感じた犬がそそうしてしまう可能性があります。環境の変化や移動のストレス、知らない犬のニオイに反応してマーキングしてしまったり、知らない土地で飼い主さんの姿が見えなくなって不安になってしまうという場合もあります。食事のタイミングがいつもと違うため、そそうしやすくなったりもします、旅先でのトイレの失敗は叱ったりせず、原因を見つけてあげてくださいね。

宿泊先やお店、施設内などでおしっこしてしまった場合は、トイレシートでおしっこを吸収して、すみやかにスタッフの方に報告しましょう。はじめての旅行はなにがあるかわかりません。マナーパンツやマナーベルトをつけ、消臭効果のあるマナーポーチを携帯しておくと安心です。

移動に使うクレートやキャリーバック、ドライブシートにおしっこをしてしまう可能性もあります。トイレシーツを敷いたり、防水加工のマットを使ったりしておくと、万が一そそうしても、その後の片付けが楽になります。

乗り物酔いしてしまった

愛犬が車酔いで嘔吐してしまうこともあります。はじめての旅行の時は、クレートやドライブベッドにペットシーツを敷いておきましょう。車酔いしている様子があったら、車を降りて休憩させてあげましょう。高速道路など車から降りられない場合には、停車して窓を開けて空気を入れ替え、落ち着くまでは停車したまま休憩して過ごし、移動できる状態になったら一番近いサービスエリアで休憩しましょう。

もしも嘔吐してしまったら、トイレシーツで拭き取り、新しいトイレシーツに取り替えてあげます。嘔吐物を処理したものはニオイが漏れないようにビニール袋にいれます。愛犬が嘔吐した時に驚いて大きな声を出してしまうと、犬が驚いて不安になってしまい余計に車酔いしやすくなります。愛犬が安心できるように落ち着いた声で「大丈夫だよ」と声をかけ、冷静に対処してあげましょう。

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愛犬の旅行デビューの思い出を残そう

はじめての旅行は余裕がなくなりがちで、写真を撮るのを忘れてしまうかもしれません。けれども、愛犬の旅行デビューは一度きり。たくさんの思い出を写真に残してあげましょう。最近は、スマホの写真をフォトブックにしてくれるサービスもあります。旅行先別にフォトブックにまとめても楽しいですよね。

旅行デビューを成功させて、これから愛犬と一緒にたくさんの旅行の思い出をつくってくださいね。

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村田 幸音愛玩動物救命士・ペット災害危機管理士・犬の管理栄養士。犬・猫・うさぎ・ハムスター・亀・熱帯魚・インコ・ヒヨコを家族に育ち、現在は柴犬と暮らす愛犬家。趣味は犬連れ旅行と犬連れごはん。三度の飯と犬が好き。

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